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市場開拓を行い商品を普及させる『トップシェアへの応援』コラム 第9話 価格競争に明るい未来は無い

『競合が値段を下げてきたため、価格競争に巻き込まれ利益が出なくなりました。何か手を打たなければならないのですが、どうしたら良いでしょうか?』
先日ある経営者の方から相談されました。

 競合が価格を下げて攻めて来たからと言って、自社も追従して価格を下げて対抗しても、更に競合が低価格で仕掛けて来て、一気に泥沼化してしまうだけです。こうなるともう止まりません。いくら販売しても利益が出なくなるので負のスパイラルへ直行するだけです。
そして結局市場価格が下がるだけです。

大企業ですら儲からない事業は撤退するのに、資本力や量では勝てない中小企業は本気の価格対抗戦は絶対に避けなければなりません。

営業マンがどれだけ販売しても、営業経費が抽出できる程度では一体何のために事業を展開しているのか分かりません。

競合に対抗するために、安売りを指示して売上を立てようとしても、営業マンの心の中では『私は何でこんなバカらしい事をしているんだろう?大丈夫か?ウチの会社・・・』となってモチベーションが下がり、市場開拓どころの話ではなくなります。

 どうして価格競争に巻き込まれてしまうのか?
それは競合と同じ様なモノを同じ様に販売しているからです。
売り手側は売上を上げようと自社の商品の事を考え続けているけど、見込み客は売り手程商品の事を考えておりません。このため見込み客は違いを正確に知ることができなければ『どのメーカーも違いが無く一緒だな。それじゃ、一番安い所から買おう!』となってしまうのです。

競合がダンピングして来ても、付き合わなければ自社の販売価格が下がる事はありません。
しかし、競合と同じ様な商品を同じ様に販売しているから『違い』を出すことができないので、『黙ってやられる位なら対抗するぞ!!』と追従してしまうのではないでしょうか?

 では対抗策をどうするか?それは自社の強みが発揮できる領域で勝負する事です。
自社が提供できる価値を創り出し、『競合からは買いたくない!』と言う状態にするのです。
つまり、値引きを要求されにくい立ち位置になるのです。そのためには『コレが欲しい!』を作り出すのです。

私の話で大変恐縮ではありますが、価格破壊の面白い事例をご紹介させて頂きます。
案件名までは言えませんが実話です。

とある事業主様に対して提案活動を続けていました。事業主様は年間予算制度で動いているので提案開始から予算化まで2年かかりました。予算制度なので私が提案した商品の他に、全く異なる分野の設備機器と予算の取り合いになるのです。この時点では直接競合との戦いではなく、異業種メーカーが競合となり予算の取り合いをしているのです。要はお財布の中のお金の取り合いです。この間にはもちろん私が提案した商品を選びたくなる様に様々な仕掛けをしております。そしてやっと予算が通り、受注業者さんが決まりました。

受注業者さんへの挨拶を済ませ契約に向けて最終調整をしている時でした。
競合メーカーと、競合と手を組んだ業者がダンピングを仕掛けて来たのです。

仮に私が1,600万円で見積を出していたとしましょう。競合チームは何と半額の800万円で見積を出して来たのです。まさかの半額!!しかも価格の差は800万円です。

この時、御社ならどうしますか?対抗するために『合わせます営業』で800万円にしますか?それとも少しだけ値引きして798万円で提示しますか?

結論、私は1,600万円で受注しました。元々値引きを大幅にするつもりはなかったのですが、結果的に値引きの要求はされませんでした。

それは事業主様が『コレが欲しい!』と言ってくれた事、そして受注業者さんが他社に代える事のデメリットがあるからです。800万円は大金です。それでも変に安値に走らないで喜んで購入してくれるお客様はいるのです。それは自社の強みが発揮できる領域で勝負したからです。

興味深いのは受注業者さんが放った言葉です。
『○○社はこんな時だけ価格を下げてくるから信用できない。』です。

 最後に価格シミュレーションをしてみます。費用は仮の設定です。
販売単価:30万円、仕入れ原価:20万円、粗利:10万円の商品があったとします。
売上は販売単価×個数です。10台販売したら売上は300万円です。
利益は売上−費用です。10台販売したので粗利は100万円です。

↓↓↓

価格競争により1割値引きをします。
販売単価:27万円、仕入れ原価:20万円、粗利7万円です。10台販売したら
売上:270万円、粗利:70万円です。
販売単価30万円時の利益100万円を出そうとすると販売台数は15台売らなければなりません。
15台販売して、105万円の粗利です。

1割値引きする事で、販売台数は1.5倍の5台も多くしなければならないのです。
1回の商談で1台しか売れない商品なら、最短で5回も多く商談しなければならないのです。
5回商談して、全て受注すると言う前提条件付きです。物凄くハードルが高くなります。

この様に営業マンが受注してくる金額が会社の業績に直結するのです。

単純に『価格を安くした』だけでは何の競争力も生まないのです。単に安くして販売するだけなら営業マンは要らないのです。

それよりも、高値で売るためにはどうしたら良いか?を考えて実行するのが社長の役目ではないでしょうか?

御社は、価格競争に巻き込まれない儲かる事業を展開していますか?

【追伸】

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